施工方法の種類

施工器具および機械

クイックは地盤を乱さず、大きな引張りと圧縮荷重に耐える事が出来ます。表面積が広く摩擦による効果が従来の杭と比較して大きいということもありますが、最大の特徴はその形状にあります。一般構造用の平鋼(SS400)を螺旋状にネジリ加工されたクイックは木ネジと同じ効果を持ち、その効果を最大限に発揮するためには、地盤と密着した状態でねじ込むということが非常に重要です。

施工現場の地盤の状態にもよりますが、埋立造成地のように瓦礫等が混入されている場所ではクイックの挿入は困難であり、期待通りの耐荷重を得る事ができません。泥炭地や田畑などの地盤が柔らかい場所でも、施工時に表面の盛り上がりやひび割れ、剪断によりクイック周辺に空洞が生じるとその効果を失います。そういった現象を防止または最小限に抑えるためいくつかの施工方法があります。


◆施工法のご紹介

1. 手動でねじ込む

手動型治具で位置決めしたのち、ハンマーなどを使用して杭を垂直に立て地盤表面が乱れないよう慎重に仮打ちをします。
田畑などの軟弱地盤ではある程度打ち込むと、丸鋼などを使用して手動で簡単にねじ込む事ができます。

2. ハンド杭打ち器

ハンド杭打ち器丸パイプがガイドの役目をしており垂直方向への打ち込みが容易です。ハンド杭打ち器をクイックに被せ、A部を上下にスライドさせて打ち込むため打ち損じがなくハンマーなどよりも比較的安定して打ち込むことができます。 A部の重さを杭のサイズに合わせて変更する事が可能で、地盤によってはそのまま仮打ちから本打にそのまま移行する事ができます。

3. 減速ドリル

減速ドリル2減速機を利用した電動ドリルを使用し、短時間でねじ込める減速ドリルです。正転・反転の切り替えでねじ込みだけでなく、撤去する際の引抜きにも対応でき、クイックのピッチに合わせて減速してありますので、急な回転に振り回される事もなく安全に施工できます。ハンマーやハンド杭打ち器で仮打ちした後に使用します。。

4. 重機

ハンド打ち込み器や減速ドリルで打ち込むことの出来ないクイックは重機を使用して打ち込むことが可能です。バックホウはショベル部分を取外し、打ち込み装置をアタッチメント方式で交換します。

バックホウ側は固定し、クイック側は自由に回転できる機構で垂直に押し付ける事でねじ込むことができます。
重機1

重機2


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